おんな城主 直虎 第26回「誰がために城はある」 感想


第26回 「誰がために城はある」 

◎かんそう

○他人に厳しく自分に甘い女

「世を変える」「やってみなければわからない」など、今までさんざんご高説してきたくせに、イザそのときが来ると、「今川に逆らうことはできない」と尻込みする主人公。
口だけじゃんね。どこかの日本の政党みたい。(政党とか以前にこういう「人にはやらせる、自分はやらない」人間ってけっこういる。俺の周りでは女にそういうタイプが多い。主人公がそいつらとダブってみえて不愉快極まりなかった)。でも、口だけだった主人公が、経験を積みチカラをつけ、口だけじゃなくなるまでの成長のストーリーがテーマっていうんだったら胸アツだけどね。

○イザというときに本性が垣間見え

主人公、このところ鶴くんと仲良くしてたくせに、自分のやりたいことに対して鶴くんから苦言を呈された途端、「じゃあ上司にいいつければ?そのほうがあんたには都合がいいんデショ?」って、そりゃないんじゃない?
「鶴くんは親友だ・超大事にしてる」とか言っといて、役所の人間に責められたとたん「こいつが責任者ですぅうう!」って鶴くんに丸投げした亀くんを思いだしましたよ

○今週の和尚様

「結果自然成(けっかじねんになる)」

”目の前の課題ひとつひとつを全力で取り組んでいればおのずといい結果がでる”みたいなことを言ってましたな。

○兵器は争いを呼ぶのか・防ぐのか

「城を造ればそこを起点に戦争が起こる」考えさせられますな。沖縄の基地問題しかり、憲法9条の改正問題しかり。「日本は平和主義だから誰も攻めてこないんだ、だから9条を改正しなければ日本が攻め込まれることは今後もありえない」ってマジで言ってるオッサンがうちの会社にいて。俺はそうは思えなくて、言い争いになったけどまったく話が噛み合わなくて。お互い大人だから「私たちは分かり合えませんね・この話はやめましょう」で終わらせたけど、「実際に基地問題で苦しんでいる、基地は必要ない」と心から願っている人と「有事の備え無しにイザというとき国を守れない、人が死んでからでは遅い」と真剣に憂慮してる人がいて、「国」としてどちらかに決 めなくてはならないとなれば、「この話はやめましょう」では済まないし、やっぱりお花畑じゃあダメだと俺は思う。

○今週のやってみなければわからない

今週は主人公ではなく、サブキャラでもなく、町人Aさんでした。
「我らの街に城を造らせないために、今川の大嫌いな徳川に助けてもらう。」
「「そんなことしたら今川が超怒って町に兵隊がやってくるよ?」」
からの、
「そんなことはやってみなければわからない」
でした。
「やってみたけどダメでしたテヘ☆」ではすまない町人Aさんの発言ですが、基本、主人公の「やってみないとわからない」も同じレベルのものばかりなので「やってみなければうんぬん」という言葉そのものが持つ無責任さに対する不愉快さは今回だけがどうこうということはありませんでした。(町人Aは「それヤバイよ」と言われ発言の重みを理解し押し黙ったけど主人公なら「それヤバイよ」と言われても引かないだろうからそこはむしろ町人A氏のほうがマシだったとさえ言える)

○三人よれば文殊の知恵

毎回、家臣や周囲の人のアイデアに助けられている主人公。今回は家臣C・方久氏から「いっそ気賀を治めてみては」というアイデアが飛び出しました。相談できる相手、一蓮托生・同じ境遇・同じ危機感でものを考えてくれる人がいるっていうのはいいことだよね。ただ、それ以上に揉めることもあるので人間関係でいちいちヘコまないタフさがないといけない。それが問題だ。

○どうでもいいけど

今川は材木の金を井伊に支払ったのだろうか・・・



◎おまけパート:静岡県浜松市

○堀江城跡
//大沢氏が築城(大沢氏一族は南北朝時代遠江に移り住み、やがて今川氏に仕えるようになり江戸時代に入ってもこの地に君臨、幕府の要職を代々つとめた)//この城は北、東、西の三方を湖に囲まれ、地形を巧みに利用した天然の要害だった//だそうで

○宿蘆寺(しゅくろじ)
//堀江城からおよそ3キロ離れたところにある//大沢氏の菩提寺//大沢氏がこの地で長きにわたって権勢をふるっていたことを物語る大沢氏歴代の墓がそびえ立つ//だそうで

○行きたいレベルF
堀江”城跡”とは名ばかりで今はホテルと遊園地があるだけみたい。(こういう大事なことは番組でちゃんと言ってほすい・・・)


◎覚へ書き

○歴史パート:
とくにナシ

○ドラマパート:
前回、徳川系の商人に売った木材を取り返し今川にもってきたことで井伊家は今川に許してもらえる//今川家が、井伊から受け取った材木で、「自由な気風がウリの港町・気賀に城を造る」と決定//気賀では「我が街に城はいらない派」と「城を受け入れるも仕方なし派」に分裂・抗争//主人公が仲介、「城は造るが町民の自由は保障する」という方向でまとめる//しかし町在住の盗賊の頭領が「城ができることで戦争を呼び込むことになる、城をつくれとそそのかすなら井伊が責任もって管理するのか」と反発。責任をとることなど考えていなかった主人公は言葉を失う//井伊家家臣が「いっそ井伊が城を管理できるよう上にかけあってみては?」と提案//つづく


◎おべんきょう

○じんぶつ(○→メジャー:△→マイナー:×→無名)

×大沢基胤(おおさわもとたね1526-1605):武将(今川-徳川):遠江国・堀江城城主(静岡県

今川家従属の堀江城城主・大沢某の長男として産まれる//43歳・徳川氏の軍勢が大沢氏の城を攻めるも徹底抗戦//44歳・徳川と和睦、傘下に入る//49歳・長篠の戦いに織田(徳川)方として従軍(愛知県:○織田vs武田●)//58歳・小牧・長久手の戦いに徳川方として従軍(愛知県:△豊臣vs徳川△※痛みわけ・諸説あり)//79歳・死去


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