大河ドラマ・武田信玄・第34回・感想


第34回 「上州攻め」

※「上州」→「上野国(こうずけのくに)」→現在のグンマー県。

今回はいままでで一番いい内容だった。(大森青児って人の演出回)

○心の戸
 暗室に幽閉されうなだれている嫡男クン。板戸をはずして外の光を見せてやる主人公。嫡男クン「やっとわかりました。自分が探していたのはこの光だったとやっと気づきました。」そして主人公の去ったのちに切腹する。
 「心の扉を閉ざし続けて自分の殻に閉じこもり外を見ようとしなかったことに気づいた、しかし今となってはなにもかもが手遅れだ」っていう比喩?でいいんだよね?時代が違えば「反省しました、今後は心を入れ替えて死んだ人のぶんも反省しながら生きます」でもよかったかもだったのに。(´A`)セツネー

○三条参上
 主人公正室・三条役の今野美佐子さん。ふつくしい・・・この当時いくつだろう?息子の身を案じて主人公にくってかかるシーン、まだ若いだろうに演技上手いなあ。そしてくってかかられる主人公の対応。「息子を解放してぇぇえ!」と、具体的に用件を絶叫している今野さんに対して、それには答えず(間を入れてゆっくり近づいてから)「ん?どうした?こんなところじゃあちゃんと話せないから部屋に行こうか。」と言って場をしきりなおす。この対応、リアで応用できそう。(俺なら用件が的確ならその場で相手しちゃってさらに相手をヒートアップさせちゃいそうなので。)主人公、本当に穏やかになったなあ。

○どれも一理ある。決めるのは主人公
 冒頭から謀反の事後処理で揉める家臣団。/謀反にかかわった奴らは徹底的に探し出して締め上げるべき/もう処分はした、これ以上探せば味方を疑っていることになる/それよりよそと戦争はじめて民心をひとつにしよう/まだ反乱分子がいるかもなのによそと戦争するのは危うい/「嫡男クンはそそのかされただけ」ってことにして、許してあげて器の大きさを示すべき
 家臣団が言っていることすべて、きっと主人公が頭の中でぐるぐる考えていることなんだろうなあ、と思う。でもいつまでも考えていられない、決めなくちゃいけない。そうやって考えると今回のどうするか困ってたら嫡男クンが切腹しちゃった。は、主人公がどうこう決める前にこうなっちゃった、どうしようもなかった、ということで、楽っちゃ楽だったように思う(息子が自殺して楽、もあったもんだがそこはまあドラマだからね。とにかく「自分が「シネ」と言ったわけじゃないし、まあしかたない、ですましたっていう脚本なり主人公なりのやり口のこと)

○今週の真田サマ
 なんと3連発(o^ω^o)ホクホク
 其の一:軍議にて「人の心はウタカタにて怪しきものはあらかじめ成敗するが良策。味方を疑いながら敵とは戦えませぬ。」
 其のニ:主人公の息子ちゃんの立てた作戦をベタ褒め、「褒めすぎるはけなすに似たり」と主人公にたしなめられる。すると「いえいえ、私はそんなひねくれ者じゃありません!」と言いきったのち、うつむき、なげく。「ここに鬼美濃どのがいれば、必ず「コラ!」なんつってツッコミいれてくれたのに今はもういない・・・いや、申し訳ありません・・・」と言って涙ぐむ。(´;ω;`)ナケル
 其の三:敗戦確定の敵武将を説得。「戦って死ぬのは一時の意地、されど生きることはとこしえの意地。命を粗末にしてはなりませぬ。私もあなたも小豪族。大国と戦うだけが国を守ることではないはず。」
 この説得(っていうか調略)は不成立で、のちに自害して果てた敵武将一族を見て表情を曇らせるシーン有り。(´;ω;`)ナケル




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歴史パート:/足利義輝が三好松永に命奪われる(説明セリフのみ)/1566・西上野箕輪城攻め/武田家嫡男・武田義信自害

ドラマパート:謀反の事後処理、とくに嫡男クンをどうするか/ママ、ケンカ越しに嫡男クンの解放嘆願、主人公「それだと世間体があるデショ」と穏やかに説得/嫡男の嫁、実家である今川に手紙、窮状を訴える・今川家、おのれ武田と頭をひねり対応策を考える(ここで新当主今川ウジザネ君の無能炸裂ターン)/箕輪城攻め。四男・勝頼初陣にもかかわらず戦略の才能みせ見事先陣飾る/オブ弟に「謀反人オブの名のままでは気の毒だ」ということで名家・山県の姓を与える/箕輪城を落とし西上野平定/今川家、塩の流通を止めることで武田を締め上げようと画策、手配(ここで新当主今川ウジザネ君の無能炸裂ターン)/嫡男くん、力なく主人公と話をするも謝ることはせず、最後は穏やかな顔で自害(主人公の意図の有無に関わらず主人公の知らぬ間に)

おべんきょう

じんぶつ

○長野業盛(1544-1566):武将:上野国箕輪城(グンマー)
 上野国箕輪城城主長野業正のことして生まれる/2歳・兄が戦死/17歳・父が戦死、家督を継ぐ/22歳・武田軍に敗北、自害
 弟は武田信玄に仕えたんだそうな。(´A`)ビミョー

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