仮面ライダーアマゾンズ・総括



仮面ライダーアマゾンズ・総括

総評:「A」


続編が出ないことを想定すれば
「主人公はアマゾンたちと、アマゾンとして生きていく」
「駆除班は金のために駆除班として生きていく」
「赤アマゾンとのこぜりあいは続くけど主人公はもう負けない。ブレない強さをもっている(あるいは赤アマゾンは近いうちに破滅をむかえる)」
みたいな感じになるのかな。
それだとやっぱり物語を通して一番変わったのは主人公。ようは主人公の成長の物語ってことになるのかな。
この解釈でいいならとてもよかった。ストーリーとしては仮面ライダーの中で上から数えたほうがいい出来ばえ。
ただ、最近の楽しいライダー、愉快なライダーに慣れてしまっているのでエンターテイメントとしては爽快感に欠ける。(殺陣がショボイのが良くなかった。ニチアサみたいにキラキラドッカーンとかそういうのをみたいわけじゃない。(ベルトで変身のときに周りが爆発する演出もいらないぐらいさ)ただ、パンチやキックがあんまりにもスロー、動きも小さい(本気で戦ってるわけじゃないんだからもっと大きくダイナミックに動けばいい)ヒジとヒジがぶつかり合うシーンなんてよくあんなのをOPやクライマックスに持ってこれたな、見てるこっちが恥ずかしいわ!と思ったレベル。このアクション監督は誰だ?他の作品でもあらかじめ知っておいてから見ないとゲンナリするかもだから要注意だわ。)

とにかくここが一番よかった!→自分の思想に根拠があり、それをはっきり主張し、その主張に責任をもった行動で自分の手を汚す主人公。仮面ライダーでは珍しい。とてもよい。ニチアサはなんの根拠もなく「みんな助ける・きっと勝てる・やればできる」とキャンキャン叫んでる理想主義者で、敵のことを分析するわけでもなく特訓するわけでもなく、偶然拾ったり偶然もらったり偶然盗んだりしたアイテムで強くなって、勝ってしまう。微妙な立ち位置の敵(元は人間・今は怪人・の女性とか)は主人公がオタオタしてれば2号ライダーとか組織の上司とかがその怪人を倒してくれる。そして主人公は、「どうして!?あの人は悪くないのに!!」とかわめいてればOKな展開ばかり。あれはない。ドラマもカタルシスもあったもんじゃない。

続編は、「主人公にフラれたヒロインが逆恨み、タチバナ本部長の下でアマゾン駆除薬の研究に手を染める→ヒロイン、母親のパソコンを盗み見る。実は主人公は、母親ではなくヒロインの遺伝子からできた生命体だった→主人公の母としての愛に目覚めその使命感から今度は主人公を救おうとするも自らが企画した駆除作戦がすでに決行されている→主人公、ヒロインの運命やいかに!?」みたいな展開はどうだろう。ヒロインが処女懐妊、主人公は新生命体の救世主ってことでキリスト様とひっかければ神々しさと禍々しさのコントラストもでていいんじゃないか、などと妄想。

3号のアマゾンライダーとタチバナ本部長、そして会長がラスボスなのかと思ってみていたら違ったので、意外だなと思いましたまる(いろんな意味で小並感)

4000人の怪人が同じ町に群生していることに対する理由付けが欲しかった。
駆除もけっこうだけど、延命の薬も開発してます的な描写あったほうがよかった。あるいは延命薬といつわって一箇所にあつめて殺処分とか。(もっと言うとそれらをやったけど失敗したので今回は次の段階としての駆除作戦を強行・という設定にしたほうが世界観にそぐうのでは)

項目ごとの評価

A:キャラ(変身前):みずさわはるか/5点
 可愛い顔だち、キバの主人公とそっくり。
 そしてなにより性格設定がいい。ハッキリ「人を喰ってもいい・自分はアマゾンだからアマゾンも守る」と言い切らせた脚本GJ!!(「これが今の時点での僕の考え」・みたいなことを言ってたのが引っかかるが・・)

B:キャラ(変身後):アマゾン・オメガ/2点
 2号ライダーのデザインのほうが断然いい。このデザインよりは3号のほうがまだマシなくらい。

C:フォームチェンジ:ーーー
 フォームチェンジなしとはビックリした!オメガはフォームチェンジ後の主人公ってことになるのか?ならんよな。

D:サブライダー(敵味方関係なくライダーの名を冠するキャラ)/トータル5点
○アマゾン・アルファ:(10点):2号ライダー?文句なし、カッコイイ
○アマゾン・シグマ:(5点):3号ライダー。3号、悪役という立ち位置的にはこのデザインで妥当かな。でも主人公の天然アマゾンと同じ姿に見えたんだけど?だとしたらその理由がほしかった。
 あと、中ボスだと思ってたので意外に早い退場でびっくり。(ラスボスは会長、最後に主人公と赤アマゾンの決着、だと思ってた)

E:サブキャラ(主人公以外の男性限定)/トータル5点
○たかやまじん:(5点)2号ライダー、38歳?!という設定。クウガの役者さんを意識したのか?ワイルドでかっこいい。
モグラ怪人の人間体:(5点)はじめちょっとキモかったけど印象的な役。役者さんが他の番組とかではどんな演技してるのか興味ある。
 
あと、駆除班の隊長。喋り方が聞き取りづらくてイラッとした。役のためにああいうふうに喋ってるならやめて欲しい、もともとああいう話し方なら役者やめたほうがいい。

F:ミス仮面ライダー/トータル5点
○主人公側のヒロイン7:アイドルかと思ったら違うのか?ガッキー似の美少女。演技も悪くない。
○2号ライダーのヒロイン7:顔がちっさい、かわいい。キツイ性格なのは地なのか演技なのか。演技も悪くない。
 隊員の女は0点。(モグラ隊員とくっつけば加点できたのだが・・)あと1人可愛い系あるいは綺麗系がいれば10点だったので残念。(響鬼の美女率はすごかった)

G:OP、ED:/10点
 ミドルテンポながら印象に残る。ギャバンの歌手の人とか故・子門真人さんとかにもゼヒ歌ってほしい

H:怪人種別:/4点 
 アマゾン・世界観にあった造型。無難ですな。

I:バイク:/2点
 原作リスペクトということで仕方ないのではありましょうがもうちょっと作品の世界観にあわせたほうがよかった。

J:ストーリー:/4点 
 現時点では好印象だが、つづく・なので評価しづらい。あのまま終わってかつ、最後の意味合いが俺の解釈でいいのなら10点。

K:ラスト:/3点 
 つづく・なので評価できない。現時点では好感がもてる

L:必殺技:/トータル2点
 変身ポーズ(3点):「作品の世界観的にはなくてもよかったが仮面ライダーなのでまあ仕方ないかな・・」、で許せるレベルの演出。
 殺陣(0点):ひどい。動きが小さい。突き蹴りもっさりした動き。ふんわりしたワイヤーアクションにトホホ。ここまで酷いと原作の昭和な感じをだすためにわざとダサくしたのかな?とも思える。あるいはアクション監督が平成ライダーの派手な殺陣演出の世代で今作みたいな地味なアクションには向いていない人だったのか、とも。
 必殺技(3点):作品の世界観的に必殺技、というものはなくて当然。(でも仮面ライダーなのであっても仕方ない、ある程度なら受け入れれるとは思うがまあなくてよかった)。ベルトからでてくる武器はすごくよかった。